UCC職人の珈琲はまずい？マイルドブレンドを飲んでみた

最近、朝起きたらコーヒーを飲むのが習慣になってきました。スーパーやコンビニに行くと、ずらりと並ぶさまざまなコーヒー。どれも美味しそうで、つい目移りしてしまいますよね。

専門店が出している本格的なものから季節限定の珈琲まで、ネットで買えるものも含めれば物凄い種類です。今回は、その中から「UCC職人の珈琲 マイルドブレンド」を選んでみました。まずいという評判もありますが、どんな感じでしょうか。

インターネットで商品を検索したときに「まずい」という言葉が目につくと、なんか不安になりますよね。せっかく買ったコーヒーに対して「失敗したかな？」という気持ちが湧いてきたり、まだ試していない人でも購入をためらってしまったりするでしょう。

特にUCC職人の珈琲は手頃な価格で人気の商品だけに、否定的な口コミを見つけると心配になるのは無理もありません。毎日のコーヒータイムに馴染んだ味が「本当は美味しくないのかも」と思えてくるとき、人は自分の感じ方に自信が持てなくなることさえあります。ですが、ネット上の意見はあくまで個人の感想に過ぎません。他の人の評価に一喜一憂してしまう経験は、実は誰にでもあるのです。

日頃から高価な豆や有名店のコーヒーを愛飲していると、安価な商品に対してつい味を疑ってしまうことは少なくありません。職人の珈琲はスーパーで手に入るリーズナブルなコーヒーだけに、値段＝味の評価と結びつけてしまう先入観が生まれがちです。

実際には、価格が手頃でも工夫次第で美味しく楽しめるコーヒーはたくさんあります。それでも、過去に安いコーヒーで苦い経験をした人ほど、新しい銘柄にも警戒心を抱いてしまうでしょう。「またハズレだったらどうしよう」という不安から、先に否定的な口コミを探してしまうこともあるかもしれません。

しかし、価格と味の好みは必ずしも比例しません。UCC職人の珈琲も、手頃な価格ながら長く愛されている商品であり、多くのリピーターがいることも事実です。

コーヒーの味わいに対する感じ方は、人によって実にさまざまです。ある人にとって絶妙な苦さが、別の人には「苦すぎて飲めない」と感じられることもあります。職人の珈琲に限った話ではなく、コーヒーは人それぞれ好みが大きく分かれる飲み物です。

例えば、フルーティーな酸味が特徴のコーヒーを好む人もいれば、酸味は苦手で深煎りのコク深い味が好きな人もいるでしょう。職人の珈琲には深いコクのスペシャルブレンド（コクと苦味がしっかり）、あまい香りのモカブレンド（香り豊かで酸味控えめ）、まろやか味のマイルドブレンド（マイルドで飲みやすい）といった種類があります。

もし「まずい」と感じたとしたら、それはそのブレンドの味の方向性が自分の好みに合わなかっただけかもしれません。実際、モカブレンドのように柔らかな風味を好む人にとってはスペシャルブレンドの強い苦味が合わず、「飲みにくい」と感じることもあるでしょう。このように、否定的な評価の背景には、その人固有の味覚の嗜好が影響しているのです。

同じコーヒーでも、淹れ方ひとつで味の印象が大きく変わります。ドリップバッグのコーヒーは一杯分ずつ個包装されていますが、指定の湯量や淹れ方を守らないと「水っぽくて薄い」「雑味が出てまずい」と感じてしまうことがあります。

例えば、1袋あたり約140~160ml程度という目安よりも多くお湯を注げば、当然ながら味は薄まってしまいます。また、沸騰直後の熱湯を勢いよく注ぐと必要以上に苦味成分が抽出され、渋い後味が残りやすくなります。

反対に、お湯の温度をほんの少し下げ（沸騰後に約10秒待つ程度）てゆっくり注ぐだけで、雑味の少ないまろやかな味に変化することもあります。淹れ方のコツについては後述しますが、このように適切な方法で淹れなかったがために「美味しくない」と評価されているケースも少なくありません。きちんと淹れ直してみたら印象がガラリと変わった、というのもコーヒーではよくある話なのです。

人はつい、今飲んでいるコーヒーを自分の過去の経験や他の製品と比べて評価しがちです。例えば、普段から専門店の新鮮な豆を挽いて飲んでいる愛好家にとっては、市販のドリップバッグコーヒーでは物足りなさを感じるかもしれません。そのギャップが「期待外れだ」「まずい」という感想につながることもあるでしょう。

一方で、普段はインスタントコーヒーで済ませている人が職人の珈琲のドリップを飲めば、「香りが良くて美味しい」と感動するかもしれません。このように評価は比較対象によっても変化します。

実際、職人の珈琲はお手頃な価格帯の中では香りやコクがしっかりしているとの評価が多く、日常使いのコーヒーとして満足している人もたくさんいます。それでも、もし誰かが高級なスペシャルティコーヒーと同列に比べれば見劣りを感じるのは当然かもしれません。結局のところ、「まずい」という声の中には、その人が置かれた状況や比較対象によって生まれた主観的な感想が混ざっているのです。

まずは基本に立ち返って、製品パッケージに書かれた推奨の方法で淹れてみましょう。職人の珈琲のドリップバッグの場合、1袋につき約140～160ml程度の熱湯を2～3回に分けて注ぐとされています。カップになみなみと注ぎ足してしまうと、コーヒーの濃さが足りず物足りない味になる原因になります。お湯の量を計量カップで測ってみるだけでも、適切な濃さの一杯を淹れる助けになるでしょう。

また、お湯は沸騰直後ではなく一呼吸おいてから注ぐと香りが引き立ちます。インスタントコーヒーでも同様に、表示どおりのスプーン量とお湯の量を守り、しっかりかき混ぜることで均一な味になります。シンプルなポイントですが、まず正しい淹れ方を試すことで本来の風味を引き出すことができます。

実際に「UCC職人の珈琲 マイルドブレンド」を飲んでみましたが、お湯の量を140〜160mlに調整すれば、しっかりとしたコクと香りがあり、とても美味しくいただけました。ネットで見かけるような「まずい」といった印象はまったく感じませんでしたので、安心して試していただいて大丈夫です。

さらに、最初に少量のお湯をかけて20秒ほど蒸らしてから淹れると、コーヒーの豊かな香りがふわっと広がって、より一層おいしく感じられますよ。

職人の珈琲には複数のブレンドが用意されています。もし最初に試したものが口に合わなければ、別の種類を試してみるのも一つの方法です。例えば、「苦い」と感じた場合はパッケージの表記で苦味がマイルドなブレンドを選んでみる、「薄い」と感じた場合はコクの強いスペシャルブレンドに変えてみる、といった具合です。それぞれのパッケージには苦味やコクの強さが★マークなどで表示されているので、購入時の参考になります。

また、ドリップタイプだけでなくインスタントの職人の珈琲もあります。インスタントはお湯で溶かす手軽さが魅力ですが、ドリップタイプに比べて香りやコクがやや控えめです。ブラックで物足りなければミルクを足してカフェオレにするなど、インスタントならではの飲み方も楽しめます。同じブランドでも自分の好みに合う形態やブレンドを選ぶことで、「あれ、意外といけるかも」という一杯に出会えるかもしれません。

もう少し自分好みに味を調整したいときは、ちょっとした工夫でコーヒーの印象を変えることができます。例えば、「薄い」と感じたなら、思い切って一杯分に使うドリップバッグを2袋に増やしてみるのも手です。贅沢な淹れ方ですが、その分しっかり濃厚な味わいになります。

逆に苦味が強すぎると感じたなら、少しお湯を足して濃度を調整したり、砂糖をひとさじ加えて飲みやすくしても良いでしょう。また、ミルクを加えてカフェオレにすると、角が取れてまろやかな風味になります。

実際に「このコーヒーはブラックだと合わなかったけど、ミルクを入れたら美味しく飲めた」という声もあります。朝はブラックでシャキッと、午後はミルクを入れてほっと一息...というように、飲み方を変えてみるのも毎日飽きずに楽しむコツです。ちょっとしたアレンジで、自分にとってのベストな一杯にぐっと近づけるはずです。

コーヒーの味に対する評価は千差万別です。他人が「まずい」と言っているからといって、自分の舌までそれに合わせる必要はありません。もし職人の珈琲を飲んで「案外おいしい」と感じたなら、それがあなたにとっての正解です。他の誰かにとっての評価がどうであれ、あなた自身が美味しく感じられるかどうかが何より大切ではないでしょうか。

実際、ネット上には「香りが良くて毎日飲んでいる」「この価格帯では一番好き」という愛飲者の声も多くあります。ネガティブな意見だけに注目すると、その裏にあるポジティブな声が見えなくなってしまいがちです。誰しも自分の味覚を大切にしていいのです。他人の評価に引っ張られすぎず、自分の感じた「おいしい」を信じて大丈夫なのだと、改めて心に留めておきましょう。

最後に、職人の珈琲は比較的安価に購入できるコーヒーです。その分、気になったら自分の舌で確かめてみる価値があると言えます。仮に飲んでみて合わなかったとしても、高価な豆を無駄にしてしまったわけではありませんし、逆に「あれ、意外といける」と思えたなら、それは新たな発見です。

ネットの評判だけで判断せず、実際に試してみることで初めて分かることも多いもの。幸い、UCC職人の珈琲はスーパーや通販で手軽に手に入りますし、1杯あたり30円前後と非常にリーズナブルです。

毎日続けるコーヒーだからこそ、お財布に優しい選択肢で満足できるなら嬉しいですよね。肩の力を抜いて、自分のペースでいろいろな味を試していけば、きっと「これだ」と思える一杯に出会えることでしょう。