花燃ゆ

楫取素彦(かとりもとひこ) 亡き妻寿への思い

妻の寿を失った楫取素彦(かとりもとひこ) は、杉民治に宛てた手紙で「寿が亡くなったときに着用していた衣服を洗うことができない」と書いています。

「衣類についた襟垢を洗ってしまうと、寿との思い出までもが消えてしまいそうで、涙が出てしまう」と民治に胸の内を語っています。

県令として忙しい日々を送る中で、病になった妻を看病することができなかった後悔が素彦を苦しめていたのでしょう。